六花酒造(青森県弘前市)の北村裕志社長らが14日、函館市の工藤寿樹市長を表敬訪問した。同酒造は北海道新幹線開業を記念し、昨年から函館で生産した酒米を使った純米大吟醸酒「巴桜(ともえざくら)」を製造しており、24日に発売する新酒の完成を報告した。
巴桜は青函友好の架け橋として誕生。函館市美原3の農家、立蔵義春さんが生産した酒造好適米「吟風」と青森県白神山系の伏流水を使用している。同酒造の杜氏(とじ)・河合貴弘さんは「コメのうまみと上品な香りを引き出すことができた」と出来栄えに胸を張る。
この日、立蔵さんや弘前城ミス桜グランプリの米谷萌美さんらとともに市役所を訪れた北村社長は「昨年は年内に売り切れるほどの人気だった。増産の要望も多く、これからも協力をお願いしたい」と話し、工藤市長は「食の産業化に向けて地元の酒は力になる。今後も応援していきたい」と応えた。
720ミリリットルで1600本を製造。うち1400本を函館市内の百貨店や観光施設で販売する。価格は3000円(税抜き)で、函館、弘前両市のふるさと納税の返礼品としても採用される。(木津谷夢)