オフィス・K(函館市白鳥町)の代表、藤本恭子さんがパーソナリティーを務めるSTVラジオ「函館発!恭子のスーパーステーション」(土曜午前6時半)が27日、31年の歴史に幕を下ろす。函館・道南の人やイベント、グルメなど多彩な情報を伝え続け、放送回数は約1600回に上る。「リスナーの皆さんがいてくれたからこそ続けられた。頼れるスタッフにも感謝」と笑顔で番組を卒業する。
番組は1990年5月にスタート。2012年には、東日本大震災後に元気を取り戻した函館の情報発信のほか、北海道新幹線開業(16年)を見据え全道放送となった。日曜の夜など放送時間が変わりながらも、藤本さんの明るく朗らかな声は変わらず、道内外のリスナーから「恭スパ」として親しまれた。
26日が最後の収録。初回の音源を披露したり、アシスタントの八木森佐知子さんやゲストとこれまでの歩みを振り返るトークをしたりと、和やかに30分を進行した。リスナーから「お疲れさまでした」と労いの言葉を受け「あっという間の31年。いろいろな経験を通じて成長させてもらった。またいつか、お耳にかかれれば」と表情を緩めた。
「今後はYouTubeで『見えるラジオ』を届けたい」と藤本さん。収録後にこぼれ話を投稿する「藤本恭子の『ココバナ』」とは別のチャンネルを4月に立ち上げる予定だ。「イベントの生配信や若者の活動紹介など、定期的に発信していきたい」と意気込む。
番組は放送後1週間、スマートフォンやパソコンなどからラジオを聞けるサービス「radiko(ラジコ)」でも楽しめる。(稲船優香)