函館市は19日、市内に住む70代自営業の男性が新型コロナウイルスに感染したと発表した。男性は18日に市内4人目となる感染が判明した60代無職女性と同居する濃厚接触者。市内では5人目で、2日連続の感染確認となった。感染経路は不明で、市が2人の行動歴を調査している。
男性は8日に倦怠(けんたい)感を覚え、それ以降の症状はなかったという。18日に37・3度の発熱があり、女性の陽性が分かった。19日に函館市衛生試験所で検査を行い、陽性と判明。同日中に感染症指定医療機関に入院した。軽症で、会話はできる状態だという。
男性は定期的に通院する持病があったが、8~18日は通院していない。女性と同様に発症前2週間の海外渡航歴はなく、函館から出ずに生活していた。「不特定多数の人と接する仕事ではない。(感染の原因として)断定できるものではないが、3月下旬に市外の人と会ったと聞いている」(大泉潤保健福祉部長)という。
最初の症状が現れたのは男性が8日、女性が9日だが、市立函館保健所の山田隆良所長は「潜伏期間が最短1日ということはほとんどなく、5~8日とされている。男性から女性に感染したとは考えにくい」と説明した。
同居する家族が複数おり、市外には出ていないという。今のところ症状はないが、濃厚接触者として今後PCR検査を行う予定。
函館市が19日までに検査した検体数は109で、延べ77人。(稲船優香、小杉貴洋)