箱館奉行所(坂本美奈子館長)はこのほど、同奉行所開館15周年記念として「榎本武揚・土方歳三ご子孫と巡る箱館戦争足跡2日間」を行った。歴史ファン35人が、榎本武揚の5代目子孫で玄孫の榎本隆一郎さんと、土方歳三の兄の6代目子孫にあたる土方愛さんとともに、箱館戦争のゆかりの地を巡った。
10月25、26の両日実施した。一行は榎本武揚が上陸した森町の鷲ノ木の上陸地跡を訪ねたあと、土方歳三の率いる隊が五稜郭への進撃した際のルートに当たる川汲峠を経由し、函館市内へ移動した。
五稜郭では箱館奉行所と兵糧庫、五稜郭タワーを見学。その後、旧幕府軍の将兵が眠る碧血碑へ立ち寄ったのち、市立函館博物館を見学した。
弁天台場跡に当たる入船児童公園では新選組最後の地碑を見学。この日最後の目的地である豊川町の武蔵野楼跡へと向かった。
土方さんは「新選組が好きな方と一緒に箱館戦争ゆかりの地を旅をし、新撰組最後の地となった弁天台場跡に来れて、万感の思いがある」と話し、榎本さんも「土方愛さんと二人で弁天台場跡へ来ることができたのは、とても印象的な出来事と思っています」と語った。
翌日は松前町の法華寺と松前城、江差町の旧爾志郡役所前の「嘆きの松」と開陽丸記念館などを訪ね、一行は旅の最後に、箱館戦争の降伏文書が旧幕府軍と新政府軍との間で取り交わされた亀田八幡宮と土方歳三最後の地を巡り、旅を終えた。(市丸和秀)



