- 市民映画館「シネマアイリス」=本町22=6日午後6時半から上映など
三島監督は、18歳からインディーズ映画を撮り始め、大学卒業後NHKに入局。2003年に劇映画を撮るために独立し、東映京都撮影所などでフリーの助監督として現場を学ぶ。17年の「幼な子われらに生まれ」は第41回モントリオール世界映画祭で審査員特別大賞、第41回山路ふみ子賞作品賞、第42回報知映画賞では監督賞を受賞した。「東京組曲2020」(2023年、95分)は20年4月、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が発令された中で描いたセミドキュメンタリー。三島監督が「このコロナ禍で何を感じているのかが忘れられる前に、映像に残し、記録として確認しよう」と考え、20人の俳優が実際に体験したことを元に、各自撮影した映像を三島監督が組み上げて作った「シネマヴェリテ」(カメラ=聞き手が撮影対象に積極的に関わることで真実の姿を引き出す)作品。「泣き声」を出演者すべての共通の出来事として描いている。声を聴き、感情の動きや反応が記録されており、コロナ禍で過ごした日常がつぶさに切り取られた重要な作品。泣き声は女優の松本まりかによるもの。当日はこのほか、三島監督作品で、佐藤浩市主演の「IMPERIAL 大阪堂島出入橋」も上映。三島監督自身の思い出の店である大阪・堂島の洋食レストランの閉店をきっかけに、在りし日の店を記録として残そうとした私小説的な一篇。35年間もの間、店と共に歴史を積み重ねてきたシェフがデミグラスハンバーグを手に自らの過去を回想する。上映は午後6時半から「IMPERIAL 大阪堂島出入橋」、同6時45分から「東京組曲2022」上映、同8時20分からトークショー。チケットは当日販売のみで1800円(回数券利用者はプラス500円)。各種割引はなく、招待券の使用はできない。問い合わせはシネマアイリス(0138・31・6761)へ。