函館市は新年度からの新規事業として、青森県弘前市と連携して観光PRを行う「ひろはこ連携」に取り組む。バーチャルアイドルとして人気を集める「初音ミク」をメインキャラクターに使用し、両市の春や冬のイベントを盛り上げる。
弘前市では2019年のさくらまつりから、初音ミクの派生キャラクター「桜ミク」を公式応援キャラクターに起用。ガイドブックやユーチューブなどに登場させるとともに、地元企業と協力してコラボ商品なども展開。桜ミクを目当てに全国各地から足を運ぶファンも多いという。
今回の観光連携については、弘前市が函館に協力を打診。函館市は弘前市が持つ桜ミクを使ったPR展開のノウハウを活用しながら、22年度はクリスマスファンタジーが行われる冬季を中心に、初音ミクの派生キャラクター「雪ミク」を活用した観光プロモーションを展開する。23年度はサクラの開花時期に桜ミクを活用し、デジタルスタンプラリーやAR(拡張現実)を活用した記念撮影、イラストコンテストなどのさまざまなイベントを予定する。
函館市では今年度から、地元にゆかりのある偉人をキャラクター化した5人組2次元アイドル「HAKOMEN(ハコメン)」を活用して、SNSなどを通じた観光PR活動を繰り広げている。市観光部観光誘致課は「初音ミクというすでに知名度の高いキャラクターを活用することで、若い世代を中心に両市に呼び込みたい。将来的には2市を軸とした周遊観光ルートの構築にもつなげていきたい」と話している。(小川俊之)