昨年8月からJR北海道五稜郭車両所(函館市港町1)で車体改修していた函館市電8003号車が26日、市企業局交通部の駒場車庫に戻った。既に更新を終えた2002号車と3004号車を含め、今年度計画した全3両の改修が完了した。
8003号車は旧アルナ工機(現在のアルナ車両、大阪)で製造され、同部が約30年前に導入。床下の腐食部分を補修し、車内に握り棒を増設した。LED化した行き先表示器は、英語や中国語など5カ国語に対応している。改修費は約5000万円。
この日は、真っ白な車体が大型トレーラーに乗せられて到着。約10トンの車両をクレーン車でつり上げた後、慎重に降ろして台車に接続した。今後は、改修前と同じく道南うみ街信用金庫の広告車両として、4月中に営業運転を再開する見込み。
2019年度は、8004号車と3003号を改良する計画。古い台車を使用し、車体のみを新しく製造した車両の導入も予定する。同部施設課は「リフレッシュした車両で利用客に快適な空間を提供したい」としている。(山田大輔)