北海道新幹線開業まであと1カ月となり、3月26日に函館市内で開かれる各種記念イベントの準備が大詰めを迎えている。市や函館商工会議所などでつくる北海道新幹線新函館開業対策推進機構は25日、催事を開く関係者を集めた合同会議を開き、情報共有や意見交換した。また、市内の観光、宿泊施設は万全の態勢で観光客を迎えようと、準備を急いでいる。
この日の会議には約20人が出席。函館朝市協同組合連合会の松田悌一事務局長は、開業日に函館朝市で開く記念セールや新たに売り出す「がごめ丼」などについて紹介。「当日観光客を歓迎するための新たな取り組みも検討している」と説明した。
函館国際観光コンベンション協会の近江谷一樹係長は「はこだてライナー歓迎手振り・旗振り活動」について「関係機関と調整して子供たちなどに参加してもらい、盛り上げたい」と述べた。
同機構は、開業日前後に開かれるイベントなどをまとめたリーフレットを3月中旬をめどに約2万部作製、市内の観光、宿泊施設に配付して観光客にPRしたい考えだ。
一方、函館市内のホテルや観光施設は開業日に向け、おもてなしの準備を着々と進めている。ホテル函館ロイヤル(大森町、山野忠則総支配人)には、昨年12月ごろから関東を中心に開業日前後の予約が入り始め、24~26日は全134室が埋まっているという。担当者は「個人団体とも好調で、新幹線効果は大きい」と話す。
函館山ロープウェイ(元町、竹村隆社長)は昨年11月、開業後の利用者増に対応するため、27年ぶりの大幅改装を実施。待合室の拡充やトイレの増設などを行い、利便性を高めた。開業日当日には利用客に記念のポストカードを進呈する。同社営業担当者は「訪れる多くのお客さまをスムーズにご案内し、自慢の夜景を楽しんでもらいたい」としている。(山田大輔、金子真人)