【北斗】寝台特急「北斗星」の車両を活用した、茂辺地の簡易宿泊所(ゲストハウス)「北斗星スクエア」が21日、今シーズンの営業をスタートする。初シーズンの昨年の宿泊客の声を踏まえて、寝具類などの居住環境を充実させた。11月末まで。
北斗星スクエアは、客車2両とトレーラーハウス2棟で構成。客車は当時のB寝台の二段ベッドで宿泊できるほか、シャワー室が使用でき、1人用個室「ソロ」やロビールームでくつろぐこともできる。
予約サイト「楽天トラベル」限定受付ながら昨年は700人以上が宿泊した。運営会社の靑の澤田導俊代表は「主に鉄道ファンを想定していたが、地元のファミリー層や現役時代を知らない若い世代の利用も多かった」と驚いたという。
今年は借入金でウッドデッキを補修したほか、電気系統を更新。寝具はJRに納入していた業者から調達し、当時の雰囲気の再現にこだわった。また、道南いさりび鉄道で訪れた宿泊客から「周辺に飲食店が少ない」という声が多かったことから、近くフロントに弁当の自販機と電子レンジを設置し、地元住民も利用できるようにする。
同社は「北斗リトリート」と銘打ち、市観光協会や旅行会社などと組んでサイクリングやサウナ、バーベキューと組み合わせた体験プログラムを開発。夏の観光シーズンに向けて、国内外の観光客に向けた売り込みに力を注ぐ考えだ。(神部 造)