函館市教委は3日、7月5日に予定している「2020函館マラソン」の開催可否について、5月末までに決定すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、交通機関や宿泊先のキャンセルが可能な時期を踏まえた。
2月17日に東京マラソンの一般参加者枠が中止されたのを受け、大会実行委事務局には「早めに可否の判断を」との声が寄せられていた。翌18日には予定通り開催することや感染防止対策を発表したが、その後函館市内で感染者が確認され、書面で実行委を開き方針を固めた。
業務発注の支出状況や協賛企業からの広告収入など、事業収支が中止の決定時期に左右されることから、5月末までに収束状況を踏まえ対応を検討。中止の場合は、来年の大会の出走権付与や割引などを検討するという。
大会規約で参加費は払い戻ししないが、申込者数は2月25日から今月2日までの7日間でフルとハーフを合わせて昨年同期比88%と小幅の減少にとどまり「想定以上の申し込み。ランナーの熱い思いを感じた」(市教委)という。
市教委の池田敏春フルマラソン担当課長は「全国のマラソン大会の動向を見ながら冷静に可否を判断したい。(中止なら)事業収支を公開した上で、できる範囲でランナーにとって最善の対応を尽くす」と話している。(稲船優香)