函館を代表するイカを堪能する第6回「函館いか祭り」(実行委主催)が5日、函館市松風町のはこだてグリーンプラザで始まった。近年イカは不漁が続き函館の水産業に暗い影を落としているが、大勢の市民が改めてイカの魅力を感じながら、苦境に立つ水産業を応援した。6日まで。
市水産物地方卸売市場の生鮮スルメイカの取扱量は、漁解禁後の6月から9月末までの累計で前年同期比で半減となる337トンと、依然として厳しい状況が続いている。
市民の食卓にイカが並ぶ機会も年々少なくなっていく中、実行委ではこの日のイベントのために、同市場に並んだ朝イカ約600杯を確保。冷凍イカ約1000杯と合わせて、新鮮なイカを刺身にした「朝いか丼」やカレー、イカ丸焼き(いずれも400円)などを提供し、朝いか丼には常に行列ができていた。
毎年人気の活イカ釣りは100匹を確保。1回1000円に大勢の親子連れが列を作り、いけすの中で泳ぐイカが次々と釣られていった。市内万代町の主婦、丹内勝江さん(75)は「函館にはイカがないと困る。不漁が続き価格も上がっているが、味は間違いなくおいしいので、頑張ってほしい」と話していた。
最終日は午前10時から午後3時まで。(野口賢清)