【森】町内の芸術、文化の拠点となる自由空間「あん」(上台町)が21日、オープンする。町の文化の発展に使ってほしいと故飯島友治元教育長の遺志を継ぎ、有志が自宅を改装して実現した。こけら落としとして、元教諭の今野文夫さん(94)と同じく元教諭の故手代木惇さん、書家の河合延江さんとのコラボ作品が展示される。
「あん」は、もともと飯島元教育長の自宅だった。遺族が町の子どもたちや文化のために活用できないかと模索中に斉藤優香町議らと知り合い、自由空間の構想が持ち上がったという。
斉藤町議らは、自分たちの手で住宅を改装。仕切りを取り外したり、壁を塗ったり、ギャラリー風に改装した。
敷地面積は約660平方メートルで、建物は約10畳と約8畳の2室を備えるほか、キッチン、和室、作業スペースもある。窓からは庭の美しい風景を見ることができ、落ち着いた雰囲気を堪能できる。
こけら落としの企画展として、今野さんの詩と手代木さんの絵がコラボした作品が展示される。題名は「森を愛する詩人と画家の往復書簡」。町をこよなく愛する2人が、詩と絵を合わせ、独特の味わいを醸し出す。昔の森町の風景や人々のざわめきなどが感じられるすてきな作品ばかりだ。
同時企画展として、22~24の3日間、「陶の来年の干支(えと)をつくろう」と題した教室を開催する。講師は、菊地満穂さん。時間は午前11時から30分程度で、材料費が800円かかる。予約が必要。斉藤さんは「芸術、文化だけでなく自由に使ってほしい」と期待する。
問い合わせは菊地さん(080・6098・2134)か斉藤さん(090・7647・6430)へ。(横山蔵利)



