函館市内の食品関連企業4社に対し、地元デザイナーが新たな包装デザインを提案する「函館パッケージ展2020」が12日、函館コミュニティプラザ(シエスタハコダテ内、Gスクエア)で始まった。15人から計35作品の応募があり、ブルーム・エー(上新川町)代表の岡田暁さん(45)、アリエル(富岡町3)の瀬尾信雄さん(48)、合同容器(港町1)の石田恵祐さん(35)、リアルグロウ(宮前町)の掛端秀行さん(43)が最優秀賞に輝いた。
岡田さんはエムティーコーポレーション(西桔梗町)の函館塩辛ポテトを手掛けた。畑から望む函館山のスケッチで函館らしさを演出し、一部に窓を設け中身が見えるよう配慮。「クラフト紙を使い、素材の良さが一目で分かるようにした」と説明する。
瀬尾さんは2年連続の受賞。ソーシャル・エイジェンシー(富岡町1)の「有機紫アスパラ姫」を温かみのある色合いでまとめ、クラフト紙で大地を表現。代理で出席した弟の邦靖さん(45)は「生産者や発注者の思いを受け止め、形にするのが仕事。今後もしっかり表現できるよう努めたい」と意欲を示した。
石田さんはトナミ食品工業(入舟町)の「ほっけの刺身」をデザイン。ホッケの漢字に使う「花」をベースに、若い女性でも気軽に買えるよう仕上げ「スーパーで客が手に取る様子を想像した自信作」と胸を張った。
掛端さんは函館空港ビルデング(高松町)の「函館ジャーキー」(仮)を、黒だけを使ったクールなデザインに。「これから企業と力を合わせ売り出し、ヒット商品になってほしい」と思いを込めた。
他の応募作品も含む展示は16日まで。午前10時~午後9時(16日だけ午後6時)。(稲船優香)