【木古内】今年で192回目を迎えた佐女川神社の伝統神事「寒中みそぎ祭り」が13日、同神社の境内で始まった。行修者と呼ばれる4人の若者たちが昼夜を問わず冷水を浴び心身を清める「水ごり」の厳しい鍛錬が始まった。
今回の行修者は、別当の菊地隆仁さん(18)=専門学生=、稲荷の田澤宏基さん(26)=公務員=、山の神の木水拓海さん(22)=会社員=、新たに弁財天を齊藤亘さん(23)=大学生=が務める。
初日は午後6時から社殿で参籠(さんろう)報告祭が執り行われた。近隣町で新型コロナウイルスの感染者が増加傾向にあることから、関係者のみの参列とし、体温を測定できるAIサーマルカメラを設置するなど感染症対策を講じた。
野村広章宮司が祝詞を上げ、白装束に身を包んだ行修者が鍛錬に入ることを神前に報告した。その後、下帯姿となった行修者は、社殿から石段を下りて「水ごり」に臨んだ。小雪降る氷点下の極寒の中、気合いとともに冷水をかけあう行修者の真剣な姿が見られた。
別当を務める菊地さんの母、智穂さん(45)は「4年間たくましくなっていく姿を見ることができて幸せ。集大成なのでしっかりやってほしい」と話していた。(佐藤由紀彦)