道南の日本海側の沿岸で、イワシの死骸が大量に見つかっている。乙部町では14日午前から確認され、15日正午前には地域住民から町役場に「異臭がする」などの電話連絡が入り、町職員などが回収作業にあたった。
乙部でイワシが打ち上げられたのは、町滝瀬や栄浜、鳥山地区、元和地区などの海岸。15日は町の2トントラック2台を投入するなどし、町職員約15人と地元自治会員らが元和台海浜公園北側の浜などで作業にあたり、約1・8トンを回収。処分のため南部桧山清掃センターに運び込んだ。
16日は、桧山振興局環境生活課と水産課職員計8人を加えた約20人が、栄浜、鳥山地区に打ち上げられた魚の回収にあたり、15日と同じ程度を回収したという。作業にあたった桧山振興局環境生活課の今聡人課長によると、無数に打ち上げられているイワシの中にサバなども確認できたといい、「手で1匹ずつ拾い袋に入れていく作業なので大変だった」と話した。
町によると、町内の海岸で広範囲にわたり魚が打ち上げられたことはこれまでになく、打ち上げられた原因は不明という。(入江智一)