ロシア極東大函館校(イリイン・セルゲイ校長)は11日、同校で「はこだてロシアまつり」を開いた。新型コロナウイルス感染防止のため、例年行っているロシア料理の販売など屋内での催しは取りやめ、屋外で伝統行事「マースレニッツァ」のみ実施。学生による合唱で春の訪れを祝った。
この日はコロナ対策のため、検温、マスク着用のもと市民が参加。マースレニッツァは冬の象徴の体長約2メートルのわら人形「モレーナ」を燃やし、冬を追い出し、春を迎える行事。
今年は疫病退散や厄除けの意味も込め、学生が寸劇を披露し、コロナウイルスに見立てた人形をモレーナとともに燃やした。同校のコーラスサークル、コール八幡坂はマースレニッツァ定番のロシア民謡「ビノグラード」などを演奏し、爽やかな歌声を会場に響かせた。
ロシアまつりを企画する学生自治会の関口颯会長(21)は「今年の冬は寒いので、マースレニッツァで早く春が来てくれたらうれしい。来年はぜひコロナが収束し、例年通りの開催をしたい」と話していた。(飯尾遼太)