【松前】東日本大震災をきっかけに2011年に制定された「津波防災の日」の5日、松前消防署と道警函館方面本部、松前署が町赤神で合同災害救助訓練を行った。地震や津波発生時の人命救助における各機関の連携体制を確認した。
計18人が参加。今年度中に解体予定の旧小島駐在所を震災家屋とし、建物内に要救助者が取り残された想定で訓練が進められた。
屋内で家具の下敷きになった男性の救助訓練では、通報を受けた同方面本部警備隊が生存者がいないか外から呼び掛け、要救助者のいる部屋を特定。外壁をハンマーやのこぎりなどを使って穴を開け室内に入り、担架で搬出した。また、火災発生時の対応では、放水による消火活動と並行して煙の立ち込める室内に消防署員が突入し、発見した被災者を迅速に運び出していた。
同方面本部警備課災害担当課長補佐の村田和也さんは「実際に建物を使って訓練をすることで、より実践的な経験ができた。また警察と消防との連携もスムーズだった。今回の訓練を通じて見付かった課題などを精査して、より迅速な対応を目指せるように努力していきたい」と話していた。(小川俊之)