【札幌】今年のさっぽろ雪まつりに、函館市南茅部地区から出土され、道内初の国宝となった「中空土偶(愛称・カックウ)」が題材の雪像が初めてお目見えした。道央圏の有志による市民雪像で、腰回りの美しさなどは“国宝級”の完成度。メンバーは「人気投票で上位に食い込んで、土偶の奥深さと魅力を国内外の多くの人に伝えたい」と意気込んでいる。
「札幌雪偶(せつぐう)プロジェクト」(山内絵里代表)の作品で、大通西12丁目に登場。土偶の奥深い魅力を共有したいと、山内代表(32)がインターネットの交流サイト・フェイスブックで「土偶の雪像作りませんか?」と呼び掛けたところ、札幌や小樽、江別の会社員ら14人が仕事帰りなどに集い、5日間で完成させた。
2メートル四方の雪のかたまりを立体的に仕上げる中で「文様を表現するのに苦労した。メンバーの知人を通じて、プロの助言で納得のいくものができたと思う」と山内代表。雪まつり最終日の12日まで観覧できる。
また同プロジェクトは公式フェイスブックで、雪像づくりの様子を紹介中。市民雪像の人気投票は、さっぽろ雪まつり公認スマートフォンアプリで誰でも参加できる。(田中陽介)