7月30日午前に発生したカムチャツカ半島付近を震源とする地震で、北海道太平洋沿岸部に発表された津波警報は30日午後8時45分に津波注意報に切り替わり、31日午後4時半に解除された。気象庁によると、函館港では30日午後7時ごろに40センチの津波を観測した。31日には交通機関も平常通りに戻ったが、避難指示が出された9市町では市民生活に大きな影響を及ぼした。気象庁は解除後もしばらくは若干の海面変動が起きる可能性があるとして、注意を呼び掛けている。
函館市は30日午後10時までに、津波警報発表に伴い市内に開設した避難所54カ所のうち、避難者が帰宅した42カ所を閉鎖した。残り12カ所では市民らが避難を続けたことで自主避難所として対応した。函館市災害対策課によると、31日午前8時までに市内の避難者数はゼロになり、全避難所を閉鎖した。
30日夜、市役所本庁舎に避難した市海岸町で一人暮らしをしているという40代女性は疲れ切った表情を見せ、「警報を聞いて驚き、すぐ歩いて避難してきた。津波警報から注意報に切り変わったので一安心した」と話した。夜中で暗いため、そのまま避難し翌朝を待った。
渡島総合振興局は、30日午前9時40分に災害対策渡島地方連絡本部を立ち上げた。七飯町、松前町を除く9市町で、これまでに避難所が116カ所開設され、4327人が避難した。同振興局によると、31日午後5時現在で、すべての避難所が閉鎖された。確認されている被害状況としては、30~80代の女性4人が熱中症の疑いで、1歳の女児が転倒して軽いけがをした。
JR北海道は30日午前10時20分ごろから、函館―札幌間の特急北斗16本と、函館―長万部間の普通・快速列車25本を運休。31日は設備の点検や機材繰りのため特急北斗12本を運休したが、函館午後0時15分発の北斗11号から運転を再開した。また函館―新函館北斗間、新函館北斗―長万部間の普通・快速列車も午前10時ごろまでに運転を再開した。
道南いさりび鉄道は、30日は函館―木古内間で終日運休したが、31日の午前9時50分に運転を再開。津軽海峡フェリーと青函フェリーは30日午前10時以降の運航を取りやめていたが、31日は不定期で運航を再開した。
また、1日から始まる「開港166周年記念函館港まつり」に関し、主催する函館港まつり実行委員会は津波注意報解除を受けて「予定通り実施する」とした。



