函館市の2014年度決算で、各部局で徴収できなかった市税や国民健康保険料などの滞納繰越額は、前年度比13・4%、10億8569万円減の70億3769万円となり、5年連続で前年度を下回った市が14年度実施した生命保険や預貯金などの差し押さえは、債権回収対策室が設置された08年度以降最高額となる9億4070万円に上り、滞納者対策の強化が奏功したといえる
同室によると、14年度に市税や国保料、各種使用料、貸付金などで滞納が発生した債権は全会計で73件、調定額は同2・5%減の687億7739万円だったこのうち収入額は同1・2%減の599億4986万円、収納率は同1・2ポイント増の87・2%となった時効成立などで徴収できなくなった不納欠損額は、同1・8%増の17億8983万円だった
滞納繰越額は大半の項目で減少主な滞納状況は、国保料が同14・4%減の32億349万円だったほか、市税で同17・1%減の18億8435万円保育料は同17・6%減の1億7543万円、市立病院医療費が同33・6%減の1億5021万円、上下水道料も同16・8%減の1億3316万円だった毎年度増加傾向にある介護保険料は、約1000万円増に留まった
同室は国保料、保育料、介護保険料、後期高齢者医療保険料の4債権で、適切な管理を行うよう担当部局への助言・指導を14年度から強化している再三の督促や催告に応じないなどの困難事案については、担当部局から同室が移管して直接差し押さえを実施件数は前年度よりも1121件多い3543件、徴収額で約2億2500万円増の9億4070万円分に上った
本年度は未収納の多い国保料に重点を置き、助言・指導に取り組んでいる高橋哲郎室長は「担当部局との連携により、継続して収納率を上げていく滞納で困ったらまず相談してほしい」と話している問い合わせは同室(?0138・21・3073)へ(蝦名達也)