函館市は昨年11月の地域公共交通活性化再生法の改正に伴い、市地域公共交通網形成計画(計画期間2015~24年度)を策定する昨年5月に策定した市地域公共交通総合連携計画に、まちづくりの観点や、持続可能な公共交通網の構築に向けた数値目標などを盛り込む
8月31日に企業局庁舎で開いた市生活交通協議会(会長・木村健一公立はこだて未来大学教授)で計画案を了承した市の政策会議や市民意見を反映させ、11月中に成案化し、国交省に提出する
改正法では▽コンパクトシティ実現に向けたまちづくりとの連携▽地域全体を見渡した面的な公共交通ネットワークの再構築?の視点を計画に盛り込むことが求められ、既存の連携計画に代わり、新たな形成計画が国からの支援を受けるための法定計画となった
新計画案では、基本理念を「まちづくり、観光振興と一体となった将来にわたって持続可能な公共交通網の構築」と定めた市民や観光客に分かりやすいバス路線網の構築に向けて、五稜郭、美原などを交通結節点として拠点化するゾーンバスシステムの導入を目指し、各実施施策を盛り込んだ数値目標では計画最終年の24年度に、各交通拠点のバス利用者を12年度比で10%増加を目指すことや、利用者の満足度向上、利用者減少率の抑制などを記載した
また、協議会では、交通拠点の整備やバス路線再編に向けて、地域公共交通再編計画を策定するための調査事業を実施することを確認同協議会に市路面電車整備推進協議会を統合し、バスと市電路線が一体となった輸送サービスの実現を目指すことが示された
函館バスが11月1日に予定するダイヤ改正では、1系統(稜北高校前?船見町)、81系統(稜北高校前?富川会館前)、90系統(銭亀沢中学校前?稜北高校前)、106系統(往路・稜北高校前?函館駅前)の4路線で一部経路を変更冬期間のダイヤ遅延の一因となっている美原学園通と道道函館上磯線を結ぶ市道美原3?12号(市内北美原1丁目3?美原3)の走行をやめ、新都市病院前などを経由する路線に改める(今井正一)