文化審議会の世界文化遺産特別委員会は28日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に推薦する世界文化遺産候補に福岡県の「宗像(むなかた)・沖ノ島と関連遺産群」を選定した2013年から3年連続で審議の対象候補となっていた函館と森町の3遺跡を含む「北海道・北東北の縄文遺跡群」の推薦は本年度も見送られた
縄文遺跡群は、道内では函館の大船遺跡と垣ノ島遺跡、森町の鷲ノ木遺跡など6カ所、青森、岩手、秋田3県の12カ所の計18遺跡で構成09年にはユネスコ世界遺産センターの暫定リストに登録されている豊かな自然と共生し、長きにわたり独自の先史文化を築き上げた普遍的価値が人類共通の文化遺産に当たるとして、関係自治体が連携して世界遺産登録を目指していいる
東京都内で開かれた本年度の特別委では、宗像・沖ノ島と縄文遺跡群のほか、新潟県の「佐渡鉱山の遺産群」大阪府の「百舌鳥(もず)・古市古墳群」の4件が審議の対象となった文化審議会からの推薦候補は年1件で、縄文遺跡群は今回も見送りとなった
函館市教委の山本真也教育長は「残念ながら選定していただくことができなかった文化庁や国内外の専門家の指導、助言をいただき、早期にユネスコへ推薦していただけるよう全力で取り組んでいく」とコメントした(今井正一)