近接場光学(きんせつばこうがく)に関するアジア太平洋会議(実行委主催)が7日、函館市国際水産・海洋総合研究センターで開幕した近接場光学は非常に小さい光を扱う研究分野で、国際会議の開催は道内では初めて国内外から最先端の研究者・技術者160人が参加している
会議は、近接場光学に関する最新の成果を発表・討論し、今後の研究の方向性を探るため1996年に韓国で始まった隔年で開催しており、日本開催は2005年(5回目)以来10年ぶり2回目会議を設立した東大の大津元一教授が函館のまちが大好きで、今回の函館開催が実現した
委員長を慶応義塾大理工学部の斎木敏治教授(49)=ナノ光学=が務める参加者の半数が台湾や中国、オーストラリアなど10カ国の外国人が占めるという斎木委員長は「プランクトンが光合成を行うメカニズムを解明するのが近接場光学の研究」と海洋学との接点を説明する
初日は五島軒本店でレセプションを開き、研究者らが交流を深めた8日午後1時からは、衛星リモートセンシングを使った海洋学、水産学の研究をしている北大北極域研究センター(札幌)の齊藤誠一教授(衛星海洋学)が基調講演する英語のみだが、一般の聴講可入場無料このほか、10日まで研究発表やポスター発表なども行われる
斎木委員長は「梅雨のない気持ちの良い気候の中、昼は頭をたくさん使い、夜は海鮮など函館の名物を楽しみたい」と話している(山崎大和)