【北斗】北斗市萩野付近の函館江差自動車北斗追分IC(インターチェンジ)―北斗中央ICの上り線上で発生した多重事故から一夜明けた22日、路上に残った車を現場から移動させる作業が始まった。初日は20台ほどを移動したものの、100台以上は現場に滞留したままとなっており、函館中央署や函館開発建設部は「作業完了や再開通の見通しは立っていない」としている。
事故は21日午前7時15分ごろ、函館江差道上り線(函館方面)北斗追分ICの1キロほど手前から木古内方向へ約1・5キロにわたり複数箇所で発生。車約80台が巻き込まれたほか、一時180台ほどの車が動けなくなり立ち往生した。この事故で市内の男性(67)1人が死亡、ろっ骨骨折などの重傷者3人を含む16人が病院に運ばれた(22日午後5時現在)。
車両の移動作業は22日午前8時すぎから始まり、警察や函館開建などが事故処理と現場検証を並行して行った。21日にワイヤロープ式の中央分離帯を開口した上で、22日は車列後方に停まる車のうち自力で走行できる車は自走で、不可能な場合はレッカー車でそれぞれ移動させたという。
中央署と函館開建によると、23日は午前9時から引き続き現場検証と移動作業を行う予定。22日午後6時現在も函館江差道北斗追分IC―北斗茂辺地IC間の全線で通行止めが続いている。(長内宏人、神部 造)