【福島】真っ白に咲きそろったソバの花の中で国指定無形文化財の松前神楽が舞われる「千軒そばの花観賞会」が25日、町千軒のソバ畑で開かれた。町松前神楽保存会が「八乙女舞」「獅子舞」など5演目を奏上、詰めかけた来場者は優雅な舞に「ようそろ」とかけ声を上げ、行く夏を惜しんだ。
千軒そば生産会(佐藤孝男会長)の主催、千軒地域活性化実行委員会(同)の共催で、2003年から毎年開き、今年で17回目。今回は町内外から300人が来場。神楽鑑賞のほか、会場内の畑でのジャガイモ掘りや地元特産品の買い物などを楽しみ、千軒そばや新ジャガイモとカボチャの振る舞いに舌鼓を打った。
函館市新浜町の熊谷るみ子さん(71)は、昨年神楽に感激したことから、自身が会長を務める椴法華老人クラブのメンバー26人と来場し「会員も神楽と芋ほりで大喜び。来てよかった」と話す。函館市内のイラストレーター瀧江いすずさん(41)は娘の小町さん(8)と訪れ「会場の人が娘にアイスを配ってくれ、町の人たちの温かさを実感。親子で楽しめた」と笑顔だった。(神部 造)