臥牛山5月5日・こどもの日
行き詰まった時は発想を変えよ、ハンディを逆手にとることで道が開けることがある。よく言われることだが、この言葉の奥は深く、それは実際にヒットした事例が物語っている。例えば十勝の陸別町…▼最も寒い町として今や全国区。真冬は最低気温が氷点下20度を下回る日が多く、冬は訪れる人もいなかった。だったら、寒さを売りにしよう―と始めたしばれフェスティバルが当たった。20年以上も続き、道外から寒さ体験に訪れる人もいる▼発想を変えた例は、山口県防府市の住民有志が行っている「こいのぼり」を水中に泳がすという取り組み。川をまたいで多数の「こいのぼり」を揚げる光景は、道内でも定山渓温泉や十勝の大樹町(歴舟川)に見られる▼同市小野地区でも佐波川にそうしようと考えたのだが、川幅が広過ぎて断念。ならば実際に水に泳がせようと発想を転換したそう。行って9年になるが、写真愛好家をはじめ多くの人が訪れるように▼風を浴びて青空を泳ぐ「こいのぼり」もいいけれど、写真を見る限り、川の中を泳ぐ「こいのぼり」の姿もまた格別。空であろうが、川中であろうが、子どもがすくすくと育ってほしい、という願いは同じ。5日は「こどもの日」。(A)