臥牛山4月8日・新入社員はドローン型
今春入学の新1年生に就きたい職業を聞いたところ、男の子は「スポーツ選手」、女の子は「ケーキ屋・パン屋」が18年連続1位で、2位は男の子が「警察官」、女の子が「芸能人・歌手・モデル」だった(クラレ調査)▼街に目立つスーツ姿の新入社員は全国で30万人を超す。このうち、子どものころに夢見た職業に就いたのは何人いただろう。厳しい就活を経て入社。売り手市場の中、入社式に父母を招待した会社も▼日本生産性本部によると、今年の新入社員のタイプは「ドローン型」。採用日程変更やオワハラの風にあおられながらも、目的地点に着地した学生が多いかららしい。地上から誤差なく操る技術も求められる▼昨年は「消せるボールペン型」、その前は「自動ブレーキ型」。東日本大震災では「奇跡の一本松型」。津波に耐えて1本だけ残った松。自然災害をはじめ「想定外」の事態に遭遇しても、その困難を乗り越えていくことが期待された▼ドローンは災害時の状況判断や高齢者宅への食料配送などにも期待される。新社会人も慣れない環境で悩みや戸惑いも多いだろうが、30万のドローン型が横風や向かい風に負けず、空高く飛び、目まぐるしく変化する列島を見渡してほしい。(M)