臥牛山2月17日・清原と江夏
元プロ野球選手の清原和博容疑者(48)が覚せい剤所持の現行犯で逮捕された衝撃のニュースから2週間。捜査が進むにつれ、かなり以前から常習的に覚せい剤を使用していた疑いが強くなり、国民的スーパースターの末路に胸が痛む▼清原容疑者ほどの名声を得ながら転落していった元プロ野球選手と言えば、投手の江夏豊氏(67)が浮かぶ。野球をほとんど知らない人でも、彼の名前には聞き覚えがあるだろう▼阪神、南海(現ソフトバンク)、広島、日ハム、西武を渡り歩き、最後はメジャーに挑戦。シーズン401奪三振の日本記録はいまだに破られていない▼その江夏氏は現役引退から9年後の1993年に、清原容疑者同様に覚せい剤所持の現行犯で逮捕された。所持量が多かったため、初犯にも関わらず2年4カ月の実刑判決を受けたが、出所後は完全に覚せい剤を断ち切り、解説者などで活躍。昨年からは阪神のキャンプで臨時コーチも務めるまでに▼まだ起訴されるかどうかも分からない清原容疑者だが、自身の信頼を地に落としたのは事実。ファンとしていつかは球界復帰してほしいが、まずは完全に薬から足を洗い、人間として真っすぐな道を歩いてほしい。(U)