函館市内の小学校で8日、今年度の学校給食が始まった。同日は市内14校でスタート。各校では新型コロナウイルスの感染防止の対策を講じている。
このうち、函館北昭和小学校(近江辰仁校長、児童197人)では2年生以上でスタート。これまでは児童が机を移動させ、対面して食べていたが、互いに向き合わないよう授業を受けるのと同じ配列に変更。食事中は飛沫(ひまつ)感染防止のため、話をしないよう呼び掛けた。また、配膳には別の教室を使い、給食当番がおぼんにご飯やおかずを乗せた状態まで準備し、児童が自分の分を取りに来る形式とした。
同日は対策を講じて初めての給食とあって、余裕を持って給食時間に入れるよう、授業を早めに切り上げ、準備に取り掛かるクラスもあった。食事前には各自持参した布巾で机上を拭き、手をアルコールで消毒。「いただきます!」とあいさつし、サバのみそ煮、ハクサイのおひたし、けんちん汁といったメニューを黙々と食べ、久しぶりの給食を味わっていた。4年の伊藤歩真君(9)は「サバのみそ煮は好きなおかずなのでうれしかった。いつもと違って友達と話しながら食べられないのが残念」と話していた。
同校の柿崎雄二教頭は「今のやり方が必ずしもベストではないので、気を緩めず改善していきたい」としている。(飯尾遼太)