函館在住でエクアドル出身の女優エリザベス・カベサスさん(32)による一人劇「VOZdeALMA 夢イシキノ中サエズル鳥」が22、23の両日、Tune(函館市湯川町1)で上演された。エリザベスさんにとって初めてとなる日本語での公演に挑戦し、豊かな表情と歌で夢をあきらめない大切さを伝えた。
エリザベスさんは2006年から演劇を始めた。函館出身の造形作家野村周平さん(34)と結婚し、3年前に来函した。
歌手になる夢を秘めながらも、単純作業の生活を送る女性を演じた。「大人になると自分にうそをついている。システム(社会)が人間を食べてしまっていることも表現したかった」と作品に込めた思いを語った。
エリザベスさんが脚本、演出を手掛け、スペイン在住の舞台監督やアルゼンチン在住の音楽家が協力。10月20日に、札幌市のシアターZOO(中央区南11西1)でも上演する。
日本とエクアドルの外交関係樹立から今年で100周年。エリザベスさんは「もっと南米と日本のアーティストと一緒に作品を作っていきたい」と意気込みを見せた。(深津慶太)