航空宇宙機器などの設計や製作業務、エンジニアの派遣などを行うサンテクノ(愛知県名古屋市、細江政司社長)の県外初拠点となる「函館R&Dセンター」の開所式が2月28日、函館市産業支援センターで開かれた。細江社長は「この拠点からメイドイン函館の優れた製品を生み出したい」と語り、当地を代表する水産分野での研究開発も視野に取り組んでいく考えを明らかにした。
同社は同センターのインキュベータルーム(貸研究事務室)に先に入居していたワダエンジニアリング(同、和田伸夫代表)と、ビックボイス(東京都町田市、佐々木治郎代表)の紹介を受け、函館への拠点開設を決めた。
主力の航空宇宙機器の設計開発などを武器に、新規顧客の開拓とパートナー企業の発掘などをにらみ、公立はこだて未来大や函館高専などとも連携しながら、IoTやAI(人工知能)を取り入れた研究開発に取り組んでいく。細江社長は「函館拠点からメイドイン函館の自社製品をつくりたい。水産分野も視野に入れながら、今年中に製品のテーマの考えたい」と述べ、雇用についても「函館からも毎年2、3人を雇用し続け、5年後には函館拠点を30人規模にしたい」とした。
式には和田代表や佐々木代表も駆け付け、3者が握手を交わし、互いの発展を願った。同社は1986年2月設立。資本金は3000万円で、従業員は170人。(野口賢清)