日本中央競馬会(JRA)の北海道シリーズ「函館競馬」が15日、函館市の函館競馬場で開幕した。JRAではこの日、禁止薬物が含まれていた飼料添加物が販売されていた厩舎の競走馬計156頭の出走を取り消しし、函館競馬でもこの日は計29頭が除外されたが、開幕を待ちわびたファンにとって混乱はなく、目前で展開する白熱のレースに歓声を送っていた。
同競馬場では観客入場口などで競走除外馬があることを告げる看板を設置し、ファンは予想紙などに書き込んでいた。
JRAの対応について函館市の会社員、大井隆明さん(58)は「残念な話題だが、公平なレースをするため情報を早く発表したことは良いと思う。再発防止をお願いしたい」と話した。また、仙台市から来たという主婦、田中美枝子さん(37)は「函館競馬はほぼ毎年来る。きょうは開催中止にならなくて良かった。関係者にとってショックなニュースだと思うが、ファンとして行われるレースは一生懸命応援したい」と笑顔を見せていた。
今季の函館競馬は7月21日までの計12日間。重賞は16日に函館スプリントステークス(GIII)、7月14日の函館記念(同)で、函館スプリントステークスは6頭が出走除外となり7頭で行う。主なゲストイベントは16日に山本耕史さん、7月14日にJRAプロモーションキャラクターの柳楽優弥さんが来場する。(山崎純一)