2月8~10日に米ネバダ州ラスベガスで開かれる、アーチェリーの世界室内選手権(ベガスシュート)に、函館から本谷章(69)が出場する。インドア競技の発祥地で、初心者から五輪メダリストまで3500人以上が参戦する世界最大の大会。本谷は「昨年の成績を上回りたい」と意欲を語る。(佐々木 司)
インドア競技は、18メートル離れた位置から直径40センチの的を目掛けて矢を放つ。3日間で合計90射(900点満点)し、その総得点で順位を競う。部門は年齢・性別、弓具の種類など20を超えるが、大きくは3つで、プロやオリンピック選手が出場する「チャンピオンシップ」と、一般参加が可能な「フライト」、17歳以下の「ジュニア」に分けられる。
トップ選手が一堂に会するチャンピオンシップでは例年、満点選手が続出。サドンデス方式のシュートオフに突入するなどハイレベルな試合となり、昨年観戦した本谷も「さすが本場。寸分狂いなく、同じ個所を射抜くので次の矢がどんどん深く刺さる。圧巻だった」と驚く。
今回、本谷は、269人がエントリーしたフライト部門(ボウハンター)に出場。最終日は2日間の得点別に分かれたグループごとで最終順位を決める。グループ内に、同レベルの精鋭が集まり「1点の差でも5~8位の昇降格が起こる」(本谷)という。昨年は7グループ目の9位だった本谷は「賞金獲得の8位まであと一歩だっただけに、今年は上位入りを目指す」と力を込める。
世界各国から多くの参加者もいて、競技を通じていろいろな人に出会えるのも魅力の一つ。本谷は「オリンピックメダリストやプロハンターも、この大会に出場する。憧れの舞台でミスをしないように頑張りたい」と力を込めた。