6月26日に開かれる「2016函館マラソン」(実行委など主催)のハーフマラソンの部に、リオデジャネイロ五輪女子マラソン日本代表の福士加代子選手(34、ワコール)が出場することが決まった。福士選手をはじめとした招待選手は計19人、実業団選手なども加えた「エリートランナー」は、過去最多の150人を超す見込みで、北海道新幹線開業記念の同大会を大いに盛り上げる。
福士選手は青森県五所川原工業高校卒。3000メートル、5000メートルの日本記録をはじめ、ハーフでは1時間7分26秒の日本・アジア記録を持つ。1月に大阪国際女子マラソンで自身2度目の優勝を果たし、五輪代表に選出された。
函館の大会は初出場。2011年4月の北斗市運動公園陸上競技場のオープン記念で道南に訪れる予定だったが、東日本大震災の影響で実現できなかった。
一般受け付け開始後すぐの3月17日に、出場を働きかけた道南陸上競技協会の岡部寿一理事長に対し、福士選手を指導する永山忠幸監督から「大会記録に挑戦させる」と快諾の返事があったという。福士選手の5年越しの登場に、岡部理事長は「地元の学生たちに世界的な選手の快走を目の当たりにしてもらい、陸上、長距離の素晴らしさを感じ取ってほしい」と願いを込める。
招待選手の男子は、昨年大会優勝のギザエ・マイケル選手(スズキ浜松AC)など7実業団から8人、東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)出場選手が4人。「公務員ランナー」と称される川内優輝選手(埼玉県庁)も名を連ねる。女子は昨年優勝の加藤麻美選手(パナソニック)ら、6団体から6人がエントリーしている。
エリートランナーの出走は昨年の50人から3倍に上り、岡部理事長は「地方大会でこれだけの人数が走るのは珍しい。どの選手も素晴らしいタイムの保持者で、ハイレベルな大会になるとともに、函館の活性化につながるだろう」と話している。(蝦名達也)