• 函館新聞デジタル
    ご購読申込はこちら
  • 動画ニュース
    豪華客船「シーボーン・オデッセイ」函館港に初入港
  • 2024年春
    人事・本社来訪
  • 4/19
    函新ウイークリーレビュー
  • 参加者募集
    写真の日プロジェクト
  • 求人情報
    総務経理スタッフ、記者

荒井三津子さん・暮らしのパレット/外食に思う

 長く大学で食生活論を教えている。自著の教科書を使っているが、私は栄養学が専門ではないので、食器、食文化、作法、食卓美学、広告など食の周辺を多く取り上げて解説している。その中で外食の変遷や発展の背景について触れる項目には多くの学生が興味を示す。
 ラーメンやカレーをはじめ、外食はもはや特別なものではなくなったが、その歴史は面白い。外食は人の移動に伴う必然的なものだった。家に戻って食事ができなければ外で食べるしかない。明治以降、会合、接待、冠婚葬祭などの場として外食が増えるが、多くは男性が利用していた。次第に女性たちも買い物の後デパートの食堂などで食べるようになるが、男女を問わず「楽しみとしての外食」が一般化するまでには年月が必要だった。
 女性が家族に自ら外食を提案することには経済面だけでなく「うしろめたさ」が伴っていたのだ。食事は本来、自分が家で作るものだという意識があったからだ。それが1970年代、ファミリーレストランやファストフード店が登場して一変する。おかあさんも一緒に、あるいは「おかあさんが提案する外食」が増えてゆく。女性一人での外食も一般化した。
 家での食事はもちろん大切である。だが、外食は調理ができない人には必須であり、何よりコミュニケーションの重要なツールにもなっている。それが今、食べる空間の作り方や人数から食べ方に至るまで多々制限が生まれ始めた。これは歴史的大事件である。静観したい。(生活デザイナー)










      最新記事











      きょうの人生指針/誕生月占い

      函館新聞デジタルとは
      函館新聞 デジタル お申込み
      ご購読申し込み月は無料

      最新ニュース

      アクセスランキング

      1. 函館港に初入港 豪華客船「シーボーン・オデッセイ」
      2. 日吉町で住宅火災
      3. 函館市人事(5月1日)
      4. 新函館北斗駅で下半身露出の男を逮捕 公然わいせつ容疑 中央署
      5. 茶房菊泉がリニューアルオープン 外国人・アニメファンに人気のカフェが復活
      6. 松前町人事(4月23日)
      7. 地場材、木質ボイラー導入 新・吉岡温泉23日オープン
      8. 居酒屋FUSHIMI/海鮮、焼き鳥などを新たな柱に
      9. 函館港にダイヤモンド・プリンセス 今季初入港
      10. ライトアップ初日を楽しむ 函館公園と五稜郭公園で花見電飾

      函館新聞宅配購読お申込み

      お試し(1週間)もございます。

      フリーマガジン「ハコラク」も毎月お届け

      はこしんフォトサービス
      フォトサービス

      掲載された写真を購入できます

      はこしんバックナンバー
      バックナンバー

      過去3ヵ月以内の函館新聞を購入

      はこしんポスト
      ポスト

      取材依頼・情報提供・お問い合わせ

      国内外の主要ニュース


      クローズアップ


      ニュースカレンダー

      紙面ビューア

      SNS公式アカウント

      4月23日のイベント情報

      ※イベント中止および延期となる場合がございますので、詳細は主催者へ直接ご確認頂きますようお願い申し上げます。

      関連サイト