【福島】道南の秘境「岩部海岸」や通称「青の洞窟」を周遊する岩部クルーズが、2年目の運航を終えた。利用者は、昨年の966人から新型コロナウイルス禍にもかかわらず1206人へと増加した。
クルーズを運営する福島町まちづくり工房の平野松寿代表理事は「福島元気プロジェクトで、6月に乗船料を無料としたことで知名度が一気に高まった」と話している。
同社は、プロモーションを積極的に行い、テレビ局などメディアの露出度も高まった。問い合わせも殺到し、予約件数も3000件ほどに倍増。出航便のほとんどで満席の状態が続いた。
一方、遠方からの利用者に配慮し出航の可否を前日に判断をすることや、天候不良が影響し、シーズン全体の出航率は4割ほどにとどまった。
来年に向け、平野代表理事は「来年が勝負の年。岩部クルーズが道南観光の定番になるよう努力する」と意気込む。同社では、出航率の大きな変化はないものとして、出航率の低さを逆手にとった企画や、地場産品を使った商品開発を進めている。(佐藤由紀彦)