箱館戦争で戦死した幕臣、中島三郎助父子の碑前祭(中島町会主催)が19日、中島町会館であった。約30人が出席し、千代ケ岡陣屋(現在の千代台公園)で新政府軍に立ち向かって倒れた三郎助(享年49)、子の恒太郎(同22)、英次郎(同19)をしのんだ。
同町に建つ父子最後之地碑前で行う予定だったが、雨天のため町会館へ変更になった。4代目子孫で神奈川県海老名市在住の中島恒英さん(73)、敬子さん(68)夫妻、横須賀市の市民団体「中島三郎助と遊ぶ会」の大内透会長(72)らメンバー10人も参列した。
献花に続き、新政府軍の黒田清隆に扮した中野豊実行委員長(五稜郭タワー会長)と、同町会の元塚清美会長が祭文を奏上した後、参列者一人一人が焼香し、戦没者を悼んだ。
元塚会長(73)は「父子の冥福を祈るとともに、町会の発展、安全で明るいまちづくりに誠意を尽くす」とあいさつ。元塚会長によると、町会主催になって今回で33回目の供養だが、町会館で行ったのは2回目だという。恒英さんは「碑前祭の継続は素晴らしく、協力してくれる人たちに感謝したい」と話していた。
このほか、土方歳三最期之地碑(若松町)、五稜郭タワー横の箱館戦争供養塔前でも碑前祭を行った。旧幕府軍の兵士を祭る碧血碑(谷地頭町)は足元が悪いため、花束を手向けるだけで中止した。(山崎大和)