渡島総合振興局は25日、同日現在の台風18号による管内の1次産業の被害状況を発表した。七飯町のリンゴが56ヘクタールで落果や枝すれなどの被害があり、昨年8月の台風10号並みの被害があったほか、森町森漁港、八雲町落部漁港でホタテ養殖施設に流出や損傷など256件の被害があった。
このほか、農業被害ではデントコーンが倒伏など126ヘクタール、水稲が木古内町を中心に倒伏、土砂流入など143・5ヘクタール、長ネギが折れなど54・7ヘクタール、採草牧草地の冠水5・8ヘクタールなど。昨年の台風10号では約800棟だったビニールハウスの損壊・破損は46棟だった。
ホタテ養殖施設では噴火湾全域で被害があった昨年の台風に比べて被害が局地的だった。また、函館市戸井の種苗センターで建物の破損などがあったほか、南茅部で漁港への流木漂着が27件、定置網の破損などが50件あった。また、養殖のホタテとカキで流出や落下があり、件数は現在調査中としている。
同振興局では被害総額について現在算定作業を進めており、「農業では昨年の台風で生育状況の遅れが生じるなどしており、今後も注視していく」(産業振興部)としている。(大谷健人)