【松前】道内最南端の白神地区でフノリの採取が最盛期を迎えている。岩場に育った天然フノリは丹念に手摘みされ、天日干し後に乾物として出荷される。みそ汁の具や刺身のつまとして珍重されるほか、水溶性の食物繊維の多いダイエット食品として注目を集めているが、寒さが厳しい1~2月に採取された品が最も上質とされる。
晴れた日は右手に松前小島、左手に津軽半島を望む大パノラマが広がる白神。冬の海は荒れることが多く、フノリや岩のり摘みに出られる日は少ない。白神では岩のり摘みが一段落した2月中旬ころから採取が本格化し、5月ころまで続く
白神岬展望広場下の磯浜でフノリ摘みをしていた白神在住の村上義雄さん(75)によると、地元ではフノリはもっぱら汁物の具として食べられ「みそ汁に入れるとおいしい」という。(神部 造)