【福島】畑一面に開花したソバの花を見ながら道無形文化財の伝統芸能「松前神楽」などを楽しむ「千軒そばの花観賞会」が28日、福島町千軒地区のソバ畑(3・5ヘクタール)で開かれた。
千軒そば生産会と千軒地域活性化実行委の主催で、ソバの花が見頃を迎えるこの時期に毎年開催。今年は初開催から15年の節目を迎えたのと、北海道新幹線開業を記念して開いた。
恒例の松前神楽は福島町松前神楽保存会(常磐井武典会長)が、白い花に覆われた畑の中の特設ステージで奏上し、「山神舞」や2人のみこによる「八乙女舞」など4座を披露。獅子舞も演じられ、観客は「よーそろー(良き候)」と掛け声を上げ、拍手を送っていた。
函館出身の歌手、高田ともえさんのコンサートや千軒そばの焼きドーナツの試食、ジャガイモの塩煮の食べ放題なども行われた。
撮影目的で函館市内から来場した写真愛好者の村上裕明さん(65)は「いつ来てもいい景色だなと思う。気持ち良くシャッターを押せた」とし、毎年参加している町内在住の高谷泰子さん(63)は「花に心が癒され、神楽も素敵だった。このイベントの魅力が広まってほしい」と話していた。(鈴木 潤)