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「縄文」世界遺産に登録決定 農耕前定住と精神文化が評価

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は27日、函館市の垣ノ島、大船両遺跡を含む「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産への登録を正式決定した。国内の世界文化遺産は2019年の「百舌鳥・古市古墳群」(大阪府)に続いて20件目。構成資産を有する函館市にとっては長年の悲願達成となり、今後、道南の観光振興などに大きなインパクトを与えそうだ。
 同委員会は昨年中国で開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で1年延期となり、今回初めてオンラインで2年分の登録審査を実施。この日の審査は日本時間の午後6時半から始まり、3番目の審査対象だった縄文遺跡群は午後6時50分すぎに、世界遺産登録が正式決定した。函館市役所や渡島総合振興局では決定の瞬間、インターネット経由で審査の状況を見守っていた担当職員らが拍手と歓声で登録を祝った。
 縄文遺跡群は北海道6カ所と北東北3県(青森、秋田、岩手)11カ所の計17の遺跡で構成されている。道内の構成資産は、函館市の垣ノ島遺跡、大船遺跡のほか、キウス周提墓群(千歳市)、北黄金貝塚(伊達市)、入江貝塚、高砂貝塚(胆振管内洞爺湖町)で、関連資産として鷲ノ木遺跡(森町)がある。
 2007年の北海道・北東北知事サミットで、同遺産の共同提案に正式合意して以来、およそ15年をかけて登録実現にこぎつけた。政府は2019年12月、ユネスコ世界遺産センターへの推薦を決定。昨年9月にはユネスコの諮問機関・国際記念物遺物会議(イコモス)の専門家が現地を調査。今年5月末に世界文化遺産への「記載(登録)は適当」と勧告し、登録が確実視されていた。
 縄文時代は約1万5000年前に始まり、1万年以上続いた。狩猟、採集、漁労による定住生活を達成した。イコモスは北海道・北東北の遺跡群に関して「先史時代の農耕を伴わない定住社会と複雑な精神文化、定住社会の発展段階やさまざまな環境変化への適応を示している」と評価していた。
 26日には、日本政府が世界自然遺産の候補として推薦していた「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」(鹿児島、沖縄両県)が正式決定していた。(小杉貴洋)

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