函館市は、函館、近郊のイベントを体系化し、国内外に情報発信することで交流人口拡大を目指す「フェスティバルタウン(FT)」の推進に向け、イベント主催者らを対象としたメーリングリスト(ML)を開設する。主催団体間での情報共有や市の情報管理に役立てる狙い。イベント業務を手伝うボランティア登録制度も新設し、スタッフの確保が必要な各主催者への橋渡しを行う。
意見交換などを目的に、市が20日にはこだてみらい館(キラリス函館3階)で開いた「FTミーティング」で、参加した各イベントの実行委など約40人に案を示した。
MLは、複数の人にメールを一斉送信できるほか、登録した全員とメールでやり取りできるのが特徴。イベントの効率的な告知のほか、運営に役立つ情報が主催者間で共有可能となり、市観光部は「イベントの開催日の調整や物品の融通など幅広い可能性がある」と強調する。運用開始は3月下旬の予定。
一方、イベントの会場設営や案内、通訳などを行うボランティアは、市が今年度開設したFTの専用サイトで4月上旬から募集。スタッフの受け入れを希望するイベント主催者に、MLを通じて紹介する。
市はFTに関し、2020年度までを初期段階と位置付け、地域連携の仕組みづくりや冬期イベントの新設、定着に力を入れる。同部は「これまで個人間にとどまっていた連携をMLで枠組みを広げ、イベントのブラッシュアップや互いにフォローする関係性の構築につなげたい」としている。(山田大輔)