函館市と函館屋外広告業協同組合(福嶋聖理事長)は11日、美原地区で店舗の看板などの状態を調査する合同パトロールを実施した。4年目の今年は初めて、高所作業車で一部の屋外看板をはがして内部を詳細に点検し、安全を確認した。
屋外広告物適正化旬間(9月1~10日)に合わせた取り組み。良好な景観形成のために定めた屋外広告物条例に基づき、看板の設置基準や安全対策などを周知啓発する狙い。9月に予定していたが、荒天のためこの日に延期した。
作業車を使った調査は、協立消化器循環器病院(美原3)で実施。ビルの外壁などに設置する「突き出し看板」は、内部の腐食程度が目視では分からないため、同病院の協力を得て、高さ9・5メートル、幅1・6メートルの看板を実際に取り外して点検。設置後15年ほどが経過していたが、接合部などに問題はなかった。
このほか、市の職員と組合員ら約15人が、道道函館上磯線(産業道路)沿いの店舗を訪れ、看板の許可申請の方法などを記載したパンフレットを従業員に手渡した。福嶋理事長は「突き出し看板を設置している事業者の協力を得ながら、今後も3年に1回程度の割合で詳細な点検をしたい」と話した。(山田大輔)