【大間】青森県大間町で15日、電源開発が建設を進める大間原発に反対する集会が、原発に隣接する民有地で開かれた。県内や道南、東京などから約330人が参加、町内をデモ行進して「大間原発絶対反対」「子どもたちを守ろう」と訴えた。
大間原発反対現地集会実行委の主催。2008年から毎年開かれている。道南からは、市民団体「大間原発訴訟の会」(函館、竹田とし子代表)の関係者ら約30人が現地入りした。
集会では竹田代表が登壇。国と電源開発を相手取った建設・運転差し止め訴訟で3月、函館地裁が原告の訴えを棄却したことに触れ、「不当判決。(裁判所は)判断せずに逃げた」と語気を強めた。また、札幌高裁での控訴審が12月11日午後1時半に初回の口頭弁論を迎えると明らかにし、「あきらめず、頑張ることを約束する」と決意を示した。
大間町内で反対する市民団体、全国各地の廃炉を目指す有志も発言。使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を全炉心で使う危険性などを訴えた。実行委の中道雅史事務局長は「(電力会社などの)原子力マフィアに負けないよう、私たちも団結しよう」と呼び掛けた。
デモ行進は同原発から町役場や商店街を巡った。参加者は打楽器や歌を織り交ぜながら、原発反対を訴えた。(深津慶太)