【福島】町議会定例会3月会議が10日、開会した。会期を18日までの9日間と決めた後、鳴海清春町長と盛川哲教育長はそれぞれ、新年度の町政執行方針と教育行政方針を説明。新たなまちづくりのために来年度始める第5次福島町総合計画について、鳴海町長は「同計画を町政に臨む基本姿勢とし、思いやりある町政を町民の皆さんとともに協働で進めていく」と決意を述べた。
公約としてきた次世代を担うリーダーなどの育成に向け、「町人財育成基金条例」に基づき、同基金の本格運用を10月から目指すとした。
町の基幹産業の漁業の振興としては、漁業関係者や、包括連携を締結している北大と公立はこだて未来大などと協力し合い、前浜地区の振興策「浜の振興計画」の策定に向けた取り組みを強化する。
このほか、保育料および給食費などの完全無料化、各種がん検診の無料化、子育て支援センターの増築整備、温泉健康保養センターの露天風呂の改修工事を実施していく。
また、盛川教育長は「国が推進するコミュニティスクール制度の導入を検討していく」と述べたほか、一部の学校で試行した土曜学習の取り組みを全校に広げていくとした。さらに、近年の入学者数の減少に伴う福島商業高の存続対策として、新たにホームステイ助成や自動車運転免許を取得する費用の助成制度も加える。
定例会では、行政コストの縮減やスリム化などを目指し、4月1日から町課の設置を変更する「福島町課設置条例の全部改正」についての議案を原案通り可決。現在の「総務、企画財政、税務、住民生活、保健福祉、農林、水産商工、建設」8課から、「総務、企画、税務、町民、福祉、産業、建設」7課に変える。
このほか、2015年度の一般会計補正予算案など議案10件を原案通り可決した。(斎藤彩伽)