函館市中心市街地活性化協議会(境勝則会長)は22日、中心市街地活性をテーマにしたフォーラムをホテル函館ロイヤルで開いた。公立はこだて未来大の柳英克教授が「『訴求する都市 ポストはこだて』を考える」と題して講演し、企業や行政の関係者ら130人が聴講した。
柳教授は、かつてテレビ番組やCMなどでデザインを手掛け、現在は地域活性化に向けたブランド構築やコミュニケーション・身体性をテーマとした活動、研究に取り組んでいる。
講演で、函館の代表的なリソース(資源)として「海」を挙げ「縄文時代から1万年続く豊かな恵み、日本一の海洋研究施設である北大の存在など世界に誇れる訴求力がある」とし、活性化に向け「その価値を高めるとともに、発信する仕組みを作っていくことが重要」と述べた。
また、昨年に市がJR函館駅前に開設した「はこだてキッズプラザ」について「人工的な空間ではあるが、野山で遊ぶような感覚に近く、人が育つ中で必要な知的・身体的な体験ができる」とし、「子どもの健全な育て方を『函館は分かっているぞ』というメッセージを発信することが大切だ」と説いた。
このほか、北海道商店街振興組合連合会の堀井宏行指導部次長による「街の力を『育て合い』~持続可能な取り組みを目指して」と題した講演も行われた。(金子真人)