6月から旅行会社のツアー専用臨時列車として運転する寝台特急「カシオペア」の車両が15日、試運転のため青函トンネルを通り、函館に到着した。
カシオペアは1999年から上野-札幌間を結んでいたが、北海道新幹線開業で同トンネルなど新幹線との共用区間の電圧が変更され、けん引する電気機関車が使えないことで、3月20日の札幌発を最後に運行が取り止めとなった。しかし、JR貨物から共用区間を走行できる「EH800形」電気機関車を借り入れることで、再び上野-札幌間の「カシオペア紀行」や、上野発着で北海道・東北を周遊する「カシオペアクルーズ」の運転が決まった。
本州を北上する試運転の様子がインターネットの交流サイトで見られたことで、この日は朝早くから知内町から函館市にかけての沿線で鉄道愛好家らが集まり、約2カ月ぶりに道内で姿を現したオール2階建ての車両をカメラに収めていた。
「カシオペアクルーズ」は6月4日に上野を出発。五稜郭には同5日午前7時10分ごろに到着する。(山崎純一)