毎年8月に函館市内近郊を舞台に行われる「はこだて国際科学祭」(サイエンス・サポート函館主催)のキックオフイベントが25日、函館コミュニティプラザ(Gスクエア、シエスタハコダテ内)で開かれた。12回目を迎える今年は8月22~30日に行い、テーマは「健康」。3人の話題提供とワークショップを受け、今後本番で実施する具体的なプログラムを編成する。
サイエンス・サポート函館の美馬のゆり代表(公立はこだて未来大教授)が科学祭の歴史や実績を説明。イベントで活躍する市民有志「科学楽しみ隊」の仙石智義さんは、科学への興味、関心を掘り下げる活動の魅力を語った。
また、科学を専門家ではない市民にどう分かりやすく伝えるかについて講話した東北大の渡辺政隆特任教授は「小中学生は、理科が好きだが『将来社会で役に立つか』と聞くと国語や算数・数学に比べて劣る調査結果がある。まずはサイエンスを自分たちの問題として意識してもらうことが重要」と語った。
ワークショップでは、参加者6人がプログラムを提案。「温暖化対策にも健康にもつながる自転車の活用を」「災害時の食べ物やトイレ、車中泊などを健康と絡めて」「自閉症にちなんだサイエンスカフェをやりたい」などと意見を述べ、約40人の参加者が5班に分かれて具体的な内容を話し合った。(稲船優香)