「第20回北海道子どもかるた大会」(19日、札幌市)で、函館市の「共同学童保育海の子クラブ」所属の「海の子ちはや」が小学生の部準優勝に輝いた。同大会で、道南のチームが決勝戦に進出したのは初めて。
「ちはや」のメンバーは、館政かれんさん(鍛神小6年)、近藤桃花さん(鍛神小6年)、播磨妃未加さん(東山小5年)の3人。放課後は同じ学童保育に通う仲の良い友人だ。
全道大会は北海道子ども会育成会主催。道内各地の予選を勝ち抜いた小学生32チーム・中学生32チーム計269人がトーナメント形式で熱戦を繰り広げた。「ちはや」は5日に松前町で行われた地区予選で優勝し全道大会出場を決めた。昨年も前身チームが渡島地区予選を制し全道大会に出場したが、初戦で敗退していた。
今回の大会初戦は、前回敗れた相手である栗山町のチームと対戦、前半はやや劣勢だったが後半で一気に巻き返し勝利した。そのまま勢いに乗って4回の対戦を制した。決勝戦では、前回の優勝チーム・別海町の「白銀の龍」と対戦し、前半は好勝負を繰り広げたが、後半は長丁場の疲れもあり、猛攻に屈し敗れた。
下の句かるたは3人一組での対戦で、1回の対戦は短い休憩をはさみ1時間ほど。体力と集中力が求められる競技だ。規定では控え選手を2人まで置くことが認められているが「ちはや」は初戦から決勝まで、3人だけで乗り切った。
海の子クラブでは10年ほど前から、「全日本下の句歌留多協会函館臥牛倶楽部」の協力を得て毎週木曜日に下の句かるたの練習に取り組んできた。指導に当たっている同会副会長の穴田雄一郎さんは「道南の人は遠慮深いのか、激しく攻められると弱い傾向がある。この子たちは内に秘めた闘志が感じられる」と評し、次世代の道南かるた界を牽引するホープの登場に期待を寄せている。(神部 造)