男性の育児参加や育児休業取得の促進に向けて厚生労働省が進めるイクメンプロジェクト主催の「イクメンスピーチ甲子園」がこのほど、東京都内で行われ、函館市大森町の今田尚輝さん(43)が全国67人の応募の中から見事優勝に輝いた。
スピーチ甲子園は「仕事と育児の両立について」をテーマとした文章での審査が行われ、選出された3人が東京での決勝戦で公開スピーチを行った。
今田さんはスピーチで「イクメンとは家族のために戦う男。休暇を取ることは職場の評価がマイナスになったり、周囲から白い目で見られるかもしれない。しかし、それにめげずに仕事も家庭も両方大事ということを地道にアピールし続けるのが大切」と、ジェスチャーを交えたスピーチで子を持つ父親たちに勇気を与える内容で訴えかけた。
審査員はイクメンオブザイヤー2016に選ばれた柔道家の井上康生さん、リオ五輪卓球銀メダリストの水谷準さん、タレントのユージさんらが務め「自信がみなぎるスピーチ」と称賛した。
今田さんは長女の歩乃歌さん(8)と長男凱也ちゃん(6)の2児の父で、長男出産後3カ月の育児休暇を取得。仕事復帰後も夫婦で協力しながら仕事と育児の両立に前向きに取り組んでいる。これまでに内閣府主催「家族や地域の大切さに関する作品コンクール」では息子へ宛てた手紙で最優秀賞を受賞。同プロジェクトではイクメンの星に認定され、イクメンマスターとしてウエブ上でイクメン講座も開講している。
今田さんは「イクメンは休業を取得することよりも、復帰してからの仕事と育児のバランスを保つことが大切。日本を代表するイクメンとして男性の育児参加を推進し、少子化対策に貢献していきたい」と今後への熱意を語った。(木村京子)